報連相は知っていても、それをいざ実行するとなると難しい場合があります。
お互いに忙しい、報告する場がない、報告してもなにもリアクションがない
など、報連相がうまく機能するための環境が整っていないという事実も指摘
されます。
★中小企業の経営品質を高めるステップ
★工場長・品質管理部長のスキルアップセミナー
★無料サービス
誰でも怒られるのは嫌です。しかし会社ではちょっとしたミスや嘘、隠し事など
から大きな問題へと発展し、結果的に莫大な損失をする大事件になる可能性は
いつだって充分に潜んでいます。
仕事をスムーズに進め、成功へと導くためには、報告、連絡、相談(報連相)が
重要です。とは言っても、それぞれ忙しい中で、ついつい報連相がおろそか
になりがちです。それを防止するために、報連相運用ルールを作って運用する
ことも有効な手段です。
1.報告とは
営業の結果や、作業の進捗状況などを伝えることです。
上司や先輩、職場のメンバーなどと情報を共有することにより、状況を把握する
ことができるため、仕事がスムーズに運びます。また必要であれば、アドバイス
も得られます。
報告のコツは、何事も早めに報告をすることです。
アクシデントが起きてから連絡するのではなく、何か起こりそうだと感じたらすぐ
に報告を入れること。万が一本当にトラブルに発展しても、その後の対処が早く
なり、被害が大きくなることを防ぐことができます。だからと言って、不安になる
度に報告していたのでは、上司を苛立たせるだけですから、状況を良く見極める
ことも必要です。
タイミングと内容が肝心ですが、これは経験からくる勘を働かせるのが一般的で
どうしても遅れがちになります。
2.連絡とは
連絡とは、作業上の変更点、改善点、今後の予定、注意事項などについての情報を
共有しあうことです。
連絡を受け、関係各所へさらに連絡が必要な場合もありますので、「これくらいは
連絡するほどのことではないな」と勝手に判断せず、「***になりましたが、
問題ないでしょうか?」などと周囲に確認を取りながら行なうようにします。
3.相談とは
何かトラブルが起きたときや、次の指示を仰ぐとき、また何か不安に感じたこと
があった場合に行ないます。
事件が大きくならないうちに、「どうすればよいでしょうか」と、正直に報告
連絡そして相談することが大切です。
しかし、内容が簡単であるならちょっとした合間にでも相談できますが、状態が
複雑で、正確に説明するには時間がかかる場合もあります。そんな時は、上司や
先輩に時間を取ってもらうことも必要になります。
相談をする前に、自分で対策を練れるならば、あらかじめ対処法などを考えて
おきます。勝手な判断をして、相談もせずに行動しないよう気をつけ、必ず周囲
からの意見を聞き、自分の考えが間違ってないか、問題ないかを確認してから
行動するようにします。
4.報連相運用ルールの作り方
(1)社内で必要な報告事項、連絡事項をリストアップする。
・作業完了報告
・変更連絡
・異常連絡
・品質報告
・生産計画、日程計画
(2)何を、誰が、いつ、どこで報告(連絡)するかを明確にする。
・全体集会
・会議
・ミーティング
・朝礼
・文書配布
・e-mail
・その他
(3)運用フォーマット
・5W1H報告シート
・ヒヤリハット報告メモ
・会議・ミーティング議事録
・指示・連絡文書
・出張報告書
・点検記録、作業記録
・品質対策書
報連相は、業務を行っているどのタイミングでも発生するのでその都度行うが
相談しやすくするために部署内ミーティングの機会を定期的に設けて、上司や
同僚に相談できる時間を設けるようにすることが必要です。
報連相は仕事の流れをスムースにすることから、部門内、部門間、工程・プロセス間の
潤滑油としての役割を担っています。