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Channel: 製造業品質改善の進め方 高崎ものづくり技術研究所Blog
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品質経営の第一ステップ:中小製造業の経営改革【製造業の工場品質改善対策・事例の解説】

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中小製造業の経営改革シリーズ4
中小企業の経営者にとって、経営のよりどころとなる品質経営のフレームワークとは?
中小企業の品質経営の現状と、品質経営力をアップするためのステップについて考え
てみたいと思います。

 ★中小企業の経営品質を高めるステップ
   品質不良ゼロ対策 7つのステップ「目次」

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1.稲盛和夫氏の経営者観とは

日本では、中小企業の経営者になって、経営を教えてもらう機会がまずありません。
「本当は経営者育成学校というものがなけりゃいかん。」
「中小企業を本当に良くしていこうと思えば、経営者を育成する場がいると思うん
ですね。」

日本の雇用を守っているのも、経済を底辺で支えているのも、間違いなく中小企業
なのに、そこの経営は、社長が、見よう見まねで経営しているのが実態ではないか?

「では、大企業の経営者は経営が分かっているかというと、それもサラリーマン上が
りだからよく分かっていない。真の経営を学べる経営者育成学校というものがほとん
どないから、それなら私がということで盛和塾をつくりました。」
と、稲盛和夫氏です。

2.企業の品質経営レベル
では、品質経営のレベルについて現状はどうでしょうか?
竹中工務店では、経営理念として、最良の作品(建物)を世に遺し、社会に貢献する
ことを使命とし、品質経営基本方針を掲げています。

     -品質方針基本方針-
 品質重視の経営に徹し、新しい環境創造への
 挑戦により、お客様満足と社会の信用を得る

品質経営の品質とは、建物の品質を指すだけでなく、企業活動全体の質を指すもので
あり、高い品質の建物を作るには、その質が大事だという考え方です。

竹中工務店では、TQM活動を導入し、お客様満足の向上を狙いとし、企画・設計・施工
アフターケアーの各工程のプロセスの質の向上、建物の品質保証活動をTQM活動の根幹
に位置付けています。

そのために、建設プロセス全般にわたる品質保証活動の手順を標準化し、品質保証体系
を定めています。
この活動は、1976年に導入したTQC活動より続けられており、品質経営の先駆者とも
言える活動を展開しています。

いや、そんなことは別に竹中工務店でなくとも一般の企業でもやっている事では?と
思われるかも知れませんが、では、下の(1)~(5)の評価を行って、自社の品質
経営はどれくらい浸透しているか?チェックしてみてください。

(1)クレーム対応はしているが問題対処型(もぐらたたき)になっている
(2)製造など下流工程での対策が中心で上流までに対策が波及していない
(3)PDCAサイクルが回り事前に製品の品質リスクを評価するシステム存在する
(4)品質リスクの視点が定着し、上流で食い止める活動(予防)が定着している
(5)経営全体のPDCAが回り経営品質を向上させる活動が実行できている


ほとんどの企業が、(1)または(2)であり、まれに(3)の企業があるか
ないか、ではないでしょうか?

3.中小企業の経営者の現状
中堅・中小企業の経営者というのは、企業経営の責任がどっしり自分の肩にか
かっています。順調にいっている人もそうでない人も含めて、どういうふうに
経営をしていこうかと責任感に押し潰されそうな毎日を過ごしておられると
思います。

2番目は、やはり何といっても経営者は、経営のあり方で悩んでいる。
「こうすればいいんですよ」というものが欲しい。最大の悩みは、従業員をど
うまとめていくかです。どういう理念と哲学で引っ張っていけばいいのか。

当然、お金で引っ張っていく、あるいは名誉で引っ張っていくという考え方を
する人も出てきます。中小企業の経営者というのはこう言っては悪いですが、
勉強している人がそういるわけではない。そのため、結局は体育会系の人です
と、「おれについてこい」となってしまう。

そうではなくて、従業員を引っ張っていくのは、経営者の人間的な魅力なの
です。その経営者がどういう考え方、どういう思想を持っているかということ
でしか引っ張れません。経営者の魅力でもって、じっくりとみんなを魅了して
引っ張っていく。
と、再び稲盛和夫氏のコメント。

3.中小企業経営者の課題
稲盛和夫氏の経営観を、品質経営に当てはめてみます。
従業員を引っ張っていくのは、経営者の人間的な魅力であることは間違いあり
ません。ただ、それだけで企業を引っ張っていくことはできません。

マネジメントと言うものを重視しなければ、組織を運営していくことはできま
せん。創業当初は、経営者の知力、体力で組織を引っ張り上げてきましたが
社員が10人、20人と多くなって来ると、一人ではコンロトールしきれなくなって
来ます。

そこで、必要になって来るのが「仕組み」です。
もうすでに、仕組みはあるので・・・、いやその仕組みではなく、本当に実行
し、効果の上がるしくみ「マネジメントシステム」が必要なのです。

経営者は、効果の上がる「マネジメントシステム」をいかに構築するかを真剣
に考える必要があるのです。

4.品質経営の基本となるマネジメントサイクル

竹中工務店のTQM活動では、お客様満足の向上を狙いとし、企画・設計・施工
アフターケアーの各工程のプロセスの質の向上、建物の品質保証活動を会社全体
で取り組んでいますが、その活動の原動力となるのがマネジメントサイクルです。

すなわち
(1)ありたい姿の設定
(2)ありたい姿に近づけるための基本方針の設定
(3)活動目標の設定
(4)活動の推進
(5)活動経過、目標達成度の評価
(6)活動結果の評価と基本方針の見直し

(1)(2)(6)は経営層によるトップマネジメントの役割、(3)(4)
(5)は中間管理層、第一線監督者の役割です。

このように、マネジメントサイクルがきっちり回るように「仕組み」「組織」
「マネジメント人材」の三本柱を強化していくことが品質経営の第一ステップ
なのです。

このような「当たり前」と思われることがいかにできていないか?
「もぐらたたき」がなくならない現状を見れば、一目瞭然です。

これは経営者の責任です。
この「基礎」を無視して、様々な経営手法、工場の改革手法を導入しようと
しても、うまく定着するはずがありません。


「仕組み」「組織」「マネジメント人材」が、品質経営にどれほど大事と分か
っても、実際にどこから手を着けたらいいかわからない経営者の方も多いと
思います。

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